精油の選び方

アロマテラピーを始めようとすると、お店にはたくさんの種類が並んでいて「どれを選べばいいの?」と迷ってしまいますよね。
アロマの香りを楽しむ商品には、天然の植物から作られた「精油」と、人工的に合成された香料を使った「アロマオイル(合成香料)」の2種類があります。
どちらが良い・悪いということではなく、目的に合わせた使い分けが大切です。このページでは、アロマテラピーに本格的に取り組みたい方のために、天然精油を正しく選ぶためのポイントをわかりやすくお伝えします。

1. 精油とは?「アロマオイル」との違い

精油(エッセンシャルオイル)とは、植物の花・葉・果皮・根などから抽出した、天然100%の香り成分のことです。蒸気をあてて香り成分を取り出す「水蒸気蒸留法」や、皮をしぼる「圧搾法」などで作られ、植物が持つ有効成分が凝縮されています。

どのくらい貴重なのかというと——
ラベンダー精油を1本(約10ml)作るだけで、ラベンダーの花穂が1〜2kg必要です。
バラ(ローズ)になると、なんと花びらが3〜5トン。ダンプカー1台分以上の花からやっと小瓶1本分しか採れません。
だから天然の精油は決して安いものではないのです。

「アロマオイル」と「精油」はどう違うの?

お店では「アロマオイル」と書かれた商品もよく見かけます。これは多くの場合、合成香料を使って人工的に香りを再現したものです。天然精油とは原料も製造方法も異なります。

精油(エッセンシャルオイル)アロマオイル(合成香料)
原料天然植物100%化学合成された香料成分
有効成分植物由来の有効成分を含む香りを楽しむことが主な目的
価格植物により異なる(高め)安価なものが多い
向いている用途アロマテラピー・トリートメントなど空間の香り付け・雑貨としての使用など
ポイント
合成香料のアロマオイルは、空間の香り付けや気軽な芳香浴として楽しむには十分です。一方、アロマテラピーとして植物の有効成分を活かしたケアをしたい場合は、「精油」または「エッセンシャルオイル」と明記された天然精油を選ぶのが基本です。

2. 精油を正しく選ぶ5つのポイント

天然精油を買うときは、パッケージやラベルに以下の5つがきちんと書かれているかを確認してください。これが書いてある製品は、品質に誠実に向き合っているメーカーである証拠です。

確認項目なぜ大事?/チェックのポイント
① 精油名の表記「精油」または「エッセンシャルオイル」と明記されていること。「アロマオイル」表記のみの場合は合成香料の可能性があります。
② 学名(ラテン語)例:ラベンダーなら Lavandulaラバンデュラ angustifoliaアングスティフォリア。同じ名前でも種類が違うと成分・効果も違うため必須。
③ 産地どの国・地域で育てられた植物かが書いてあること。産地によって香りや成分が異なります。
④ 抽出方法水蒸気蒸留法・圧搾法・溶剤抽出法など。抽出方法によって使い方に制限が生じることも。
⑤ 使用期限精油は時間とともに変化します。期限が書いていない製品は管理状態が不明なため注意が必要です。
あわせて確認したいこと
取り扱い注意事項(原液塗布禁止・火気注意・誤飲禁止・保管方法)の記載があること。また、会社名・住所・連絡先はPL法(製造物責任法)上の必須記載事項です。これらがないメーカーは、何か問題があったときに責任の所在が不明になるため、購入を避けた方が安心です。

3. 学名の読み方・確認方法

「ラベンダーはリラックスにいい」と聞いても、実はラベンダーには複数の種類があります。種類が変わると、香りも成分も、使い方のコツもガラリと変わります。だから学名の確認がとても大切なのです。

学名とは、世界中の植物学者が共通で使うラテン語の名前です。「属名(グループ名)+種小名(個体名)」の2語で表します。難しく見えますが、ほぼローマ字読みでOKです。

学名通称特徴・使い方
Lavandulaラバンデュラ angustifoliaアングスティフォリア真性ラベンダー甘くやさしい香り。安眠・リラックス。アロマの定番で初心者にも使いやすい。
Lavandulaラバンデュラ hybridaハイブリッダラバンディンスッキリした刺激のある香り。筋肉痛・頭痛のケアに。真性ラベンダーと混同しやすいので注意。

「ラベンダーを買ったのに期待していた効果が感じられない…」という場合、目的と異なる種類のラベンダーだったというケースが少なくありません。学名を確認する習慣をつけるだけで、選び間違いをグッと減らせます。

4. 精油の劣化と正しい保管方法

精油は開封した瞬間から少しずつ変化が始まります。劣化した精油は香りが損なわれるだけでなく、肌への刺激が増すこともあります。正しく保管することで、品質をできるだけ長持ちさせましょう。

劣化の種類

劣化の種類何が起きているの?日常でのNG行動
酸化精油が空気(酸素)に触れることで成分が変質します。切ったリンゴが茶色くなるのと同じ仕組みです。香りが変わり、肌につけると赤みやかゆみが出やすくなります。フタを開けたまま放置する/使い終わってもフタを閉めない
加水分解湿気(水分)が精油に入り込み、成分が分解されます。水が一滴でも瓶に混入すると劣化が進みます。特にお風呂場や洗面台での使用・保管は要注意です。湿気の多い場所で保管する/濡れた手で扱う
重合熱や光の影響などで、精油の分子どうしがくっつき合い、ドロッとした液体に変化します。「なんか最近とろみが出てきた」と感じたら、重合が起きているサインです。直射日光に当てる/高温になる場所(車内など)に置く

保管のポイント

項目ポイント
使用期間の目安開封後は1年以内に使いきりましょう。オレンジやグレープフルーツなどの柑橘系は特に酸化しやすいため、半年以内が目安です。
保管場所直射日光・高温・湿気を避けた冷暗所に。子どもやペットの手が届かない場所に置くこと。火のそばも厳禁(引火性があります)。
保管容器必ず遮光瓶(茶色・青色のガラス瓶)で保存。プラスチックやビニール製の容器は、精油の成分で溶けたり変形したりするため不可。
日常のコツ使ったらすぐフタを閉める。瓶は必ず立てて保管する(横にすると中栓に精油が溜まり、開けたときにこぼれやすくなります)。

5. 精油を安全に使うための4原則

精油はとても濃縮された天然成分です。正しく使えば心強いものですが、使い方を誤ると思わぬトラブルになることがあります。次の4つは必ず守ってください。

⚠️原液を直接肌につけない
精油は非常に濃度が高いため、そのまま肌につけると炎症を起こす危険があります。必ずキャリアオイル(植物油)で1〜3%程度に希釈してから使いましょう。
⚠️飲まない
「天然だから安全」と思って飲んでしまうのは非常に危険です。精油は医薬品ではなく、口から摂取するものではありません。
⚠️目に入れない
万が一目に入った場合は、すぐに大量の水で洗い流し、症状が続く場合は医師に相談してください。
⚠️火のそばで使わない
精油は引火性があります。キャンドルや裸火のそばでは使用しないでください。

6. まとめ:良い精油を選ぶためのチェックリスト

同じ「ラベンダー」でも、価格も品質も千差万別です。購入前にこのチェックリストで確認する習慣をつけましょう。

✅ 「精油」または「エッセンシャルオイル」と明記されている
✅ 学名(ラテン語・イタリック体)が記載されている
✅ 産地・抽出方法・使用期限が記載されている
✅ 会社名・住所・連絡先(PL法上必須)が明記されている
✅ 取り扱い注意事項が記載されている
✅ 遮光瓶(茶色または青色のガラス瓶)に入っている

はじめての方は、専門メーカーや専門店で購入するのが品質への近道です。上記のチェック項目は、きちんとした専門店であればほぼすべてクリアされています。

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※ このページの内容は効果を保証するものではありません。毎日の生活の中でご参考にしていただければ幸いです。アロマテラピーに関してご不明な点はお気軽にお問い合わせください。

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