こんにちは。ベル・クウォーレ村上優香です。
磯部ボスと気分転換に神社仏閣巡りをすることがよくあります。
この季節は新緑が目に映え、特に、青紅葉がきれいで気候もよく、空の青さに魅かれ、心地よくめぐることができます。

私たちはパワースポットと呼ばれるところが大好きです。
そんな場所でよく見かけ、ご神木にもなっている「クスノキ」についてご紹介します。
クスノキは漢字で「楠」、「樟」という字があてられますが、その違いについてもアロマテラピーの観点からも含めご案内します。
神社には大きな木がありますが、その中のひとつにクスノキがあります。
クスノキの目的は防風・防災、防虫が大きな目的といわれています。
クスノキは常緑樹で樹高も高く枝も張ることから防風林としても最適です。
大事な社殿、伽藍を守り、またほかの木よりも大きく成長し樹高があるので目印ともなります。
同じような理由で銀杏の樹もよく見かけます。
そして、しっかりと根を張ることで土壌の浸食を防ぎ、境内を守る効果も期待できます。
クスノキの主成分、カンファーのスーッとする特有のニオイは、虫を寄せつけません。クスノキは、天然の防虫剤として日本では古くから衣類の防虫剤として使用されてきました。

標準和名はクスノキです。「の木」を略してクスともよばれることがあります。
「クスノキ」の由来は、日本語の「臭い木」、「燻る(燻ぼる)木」「奇し木」「腐らない(久須)木」「薬の木」などに由来する説があるそうですが、台湾原住民による近縁種の呼称が「クス」の音に近いことからこれに由来するとする説もあるそうです。
「クスノキ」には漢字の「樟」または「楠」が充てられますが、「楠」は中国由来でタブノキを意味するともいわれています。
カンファーが多く含まれるクスノキは「樟」または「樟樹」であり、「楠」は学名 Machilus thunbergii タイワンイヌグス属(Phoebe)やタブノキ属のことを意味します。
「楠」は木材から「タブ粉」が作られ、線香や蚊取り線香の原料に使われています。
アロマテラピーの実習で、手作りインセンスを作るときも、タブ粉とシナ粉を混ぜて精油を落として作ります。

ご神木になっているクスノキは「樟」も「楠」もあり、見た目ではなかなか区別はつきにくいそうですが、冬芽の付き方に大きな違いがあり見分けがつくそうです。
英名は camphor tree(カンフルの木)や camphorwood、camphor laurel などがあり、クスノキから採取される精油成分であるカンフル(camphor、樟脳)にちなみます。ニッケイ属に分類する際の学名(Cinnamomum camphora)の種小名である camphora も、カンフルを意味します。
クスノキCinnamomum camphora(シナモマム カンフォラ)クスノキ科ニッケイ属。クスノキはシナモンと同じ属です。種形容語のcamphoraとはカンフルのこと。木全体に精油を含み、材を砕いて水蒸気蒸留によって樟脳が得られます。樟脳は防虫剤であまりにも有名ですが、カンフル剤など医薬品にも使われます。
ニッケイ属に分類され Cinnamomum camphora の学名が充てられていましたが、2025年時点では別属に分類して Camphora officinarum とすることが提唱されています。
タブノキMachilus thunbergii(マチルス ツンベルギー)クスノキ科タブノキ属。 Machilus属はアボカドと同属のPersea(ペルセア)属とする場合もあります。
日本ではクスノキは知らない人がいないほど有名な樹木で、神社仏閣や公園などに植えられているのですが、日本の山野に自然の自生は見当たりません。
クスノキは、たいへん長寿であることから、生命の象徴と考えられてきました。
樹齢の古い木には、「目には見えない尊いなにものか」が宿ると考え、お供えをし、土地の人々を守っていただけるよう手厚くまつったのです。
そして、いつしかご神木として信仰の対象と崇められてきました。
クスノキは日本の山野に自生がないため、帰化植物とされています。それも紀元が始まる前に帰化した樹種とされています。

日本最大の巨木とされている鹿児島の蒲生八幡神社境内にそびえ立つ大楠「蒲生の大クス」の推定樹齢は1600年ともいわれています。紀元が始まる前に誰かが、このクスノキを海の向こうからこの地に運んで植えたことになります。
クスノキは古来から日本列島に自生していた訳ではなく、大陸から有史以前に人の手によって伝えられました。そのため、人里離れた山の中や森林で見ることはなく、巨樹となったクスノキの多くはお寺や神社の境内地に植えられています。今に伝わるその植栽の範囲からも、人々の生活・信仰と密接に関わってきた存在であることがわかります。
クスノキがある神社は、パワースポットとして取り上げられることも多いです。

クスノキの強いエネルギーが、多くの人をひきつけるのでしょうか。
また、クスノキのもつスピリチュアルな力は、心と体に深い癒しとエネルギーを与えてくれます。
多くの神社では、クスノキが御神木としてまつられています。御神木は神の宿る木とされ、参拝者にとって重要な存在です。
クスノキから抽出される樟脳の香りは、清浄なものとされ、神事や祭礼で用いられることもあるのです。
日本に仏教が公伝されたのは538年あるいは552年とされています。
その公伝されて間もない頃、飛鳥時代に造像された木彫の仏像のほぼ全てがクスノキで造られています。
(京都太秦にある広隆寺・弥勒菩薩半跏思惟像だけは例外でアカマツが主材)
宮殿とされる部分にはヒノキを、仏像の一部である蓮弁にはクスノキを……現代人からすれば「見た目が違わないのだから同じ素材で良いのでは?」と思いますが、仏像(仏身)に関わる部分にはクスノキを使用することが徹底されています。
同様の例として、法隆寺の百済観音像も仏像に関わる部分(仏身、台座、頭光)にはクスノキが用いられ、頭光の支持柱と持物の水瓶は針葉樹材が用いられているとされています。
日本における仏像の材料は時代によって変遷してきたが、最初期の飛鳥時代にはクスノキが用いられ、法隆寺の百済観音像や救世観音像、四天王像、中宮寺の菩薩半跏像、法輪寺の薬師如来坐像や虚空蔵菩薩像などがあります。また伎楽面や、法隆寺の玉虫厨子の一部にも、クスノキが使われています。
『日本書紀』では、スサノオノミコトが眉毛からクスノキを作り出し、これを造船に用いるように命じたというお話も。。また『古事記』の「仁徳記」には、クスノキ製の快速船である「枯野」(からぬ)が登場します。実際に、縄文時代や古墳時代のクスノキ製丸木舟が出土しています。
余談ですが、トトロが住む鎮守の森の木は、クスノキと言われています。特に明確になっているわけではありませんが、ひときわ高い樹高とその木の姿は、まさにクスノキ。精霊が宿る木と言われている由縁でしょうか。

さて、パワースポットにもなる和精油「クスノキ」のご紹介です。
クスノキは、非常に大きく成長し、30メートル以上になることもあります。また日本で最も太くなる樹種です。
枝が広く伸びる美しい樹形です。葉の表面は光沢があり、濃い緑色をした常緑樹ですが、4月下旬に赤く色づいた古い葉が落葉し新芽がでます。5月~6月になると、小さなクリーム色の花が咲きます。

実は、直径約7~8mmの球形で、10月~11月頃に黒紫色に熟します。

葉や枝には特有の芳香があり、これは防虫効果を持つ樟脳の成分です。
日本(関東地方以南)、台湾、中国南部、ベトナムなどの暖地に分布しますが、古くは樟脳(カンフル)の原料とされ、防虫剤や薬用に利用されていました。木材は建築材や仏具、家具などに用いられ、厳島神社の大鳥居はクスノで作られています。
生長が速く、丈夫なため広く植栽され、特に西日本の寺社にはしばしば大木があり、神木や天然記念物とされているものも多くあります。
材や葉は精油を1%ほど含み、典型的には樟脳(カンファー)を主成分(60%以上)とし、このようなクスノキは本樟ともよばれます。
しかし、組成には種内変異があり、ホウショウ(芳樟、ホーウッド、ホーリーフ)はカンフルをほとんど含まずリナロールを多く含み、ラヴィンサラ(ラヴィンツァラ)もカンフルをほとんど含まず1,8-シネオールを多く含みます。
精油は、幹や根、枝、葉を水蒸気蒸留することによって得られます。

2-040 クスノキ
学名 Cinnamomum camphora
和名 クスノキ、クス、樟
科名 クスノキ科ニッケイ属
抽出部位 木、枝葉
抽出方法 水蒸気蒸留法
主要成分 【モノテルペン炭化水素類】リモネン、α-ピネン、β-ミルセン
【ケトン類】カンファー
【オキサイド類】1.8シネオール
原産国 日本 台湾
分布 日本(関東地方以南)、台湾、中国南部、ベトナムなど(自生地は明らかではない)
開花時期 花 5月〜6月 実 10月〜11月
クスノキの香りは刺激性でありながらリラックス効果もあるため、うつ症状をやわらげるほか、気持ちを高揚させる働きがあるといわれています。落ち込む気持ちや、興奮しすぎた気持ちをフラットにする作用も期待できます。
また何かに集中しいときに役立つ香りです。
クスノキの主成分であるカンファー(樟脳)は、炎症を抑える効果や、筋肉などの痙攣を押さえる抗痙攣作用があるので筋肉の痙攣ややこわばりによる痛みにも使われ、リウマチなどの症状をやわらげます。
また抗菌作用と炎症を鎮める消炎効果があります。
血行をよくすることでうっ血除去作用や鎮痛作用にも働きます。頭痛や筋肉痛、肩こり、関節の痛み、腰痛などにもおススメです
クスノキの木片を入浴剤として使い、血行を良くする民間療法などもあります。
クスノキの精油には、抗菌作用や抗真菌作用、抗ウイルス作用があるので、芳香浴で室内の空気の浄化に効果的です。
また、呼吸器系に働きかけ炎症を抑えるので鼻詰まりや咳にもおススメです。
うっ滞除去作用や体液循環作用などにより、むくみを取り、利尿や発汗をさせることで循環を良くし。老廃物を体外に出しますので、デトックスにも期待できます。
また、クスノキは樟脳(カンフル)の原料でもあり、クスノキは、特に防虫にもよく使われます。
精油を香らせて虫よけに使ったり、精油を植物オイルで薄めたものを肌に塗って虫刺されを防いだりします。またすでに虫に刺された部分の炎症を抑えるとも言われています。
樟脳はセルロイドや無煙火薬の原料、香料、防虫剤、医薬品などに利用されています。樟脳は、衣類の防虫剤として箪笥に入れられていました。サシェ(匂い袋)を作り、クスノキ精油を染み込ませ、洋服ダンスに吊ると効果的です。
江戸時代には、夏の夕暮れ時にクスノキの葉を焚いて、蚊遣りとしていました。
カンフルは、強心剤として注射薬に使われるほか、神経痛や打撲に用いる軟膏、チンキ、歯科用フェノールカンフルなど製薬原料として重要な材料です。
民間療法では、疲労回復、肩こり、腰痛、神経痛、リウマチなどの痛みを和らげるために、陰干しにした葉を布袋に入れて、入浴剤としてお風呂に入れる使い方が知られています。
台湾には、変種ホウショウ(クスノキダマシ、Camphora officinarum var. nominale (Hatus. & Hayata) K.F.Chung & C.L.Hsieh (2023))が分布しています。基準変種に比べて花や果実が小型で葉縁が波打ち、樟脳(カンフル)が少なくリナロールを90%前後含みます。現在、ローズウッドの精油が絶滅危惧種となり入手しにくくなっていますので、このホウショウの木部から抽出した精油をローズウッドの代用品として使われることが多くなっています。

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最後まで読んでいただきありがとうございます。
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ブログを見たとお声かけいただくと。。。
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