皆さま、こんにちは~
ベル・クウォーレの磯部です。
この週末の私&なかきたは
近畿大学で行われました
【香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会】に
出席させていただいておりました。
開催大学の理工学部・応用化学科の教授が世話人代表
そして
共催:日本化学会・日本薬学会・日本農芸化学会
協賛:日本油化学会・有機合成化学協会
ということから、精油に関する様々な研究の成果が
全国から結集する、学術的かつ画期的な学会だと知り
難解になることを覚悟で、ワクワク&ドキドキ馳せ参じました☆
その前に
香料とは
【芳香を発散する物質の総称。薫香料・香辛料・化粧料に大別される。
古くから東西交易の主要品であった。天然香料と合成香料がある】
参照:大辞林 第三版
テルペンとは
【テルペノイドとも呼ばれる。主として植物中に含まれる天然有機化合物で,
炭素原子数が5の倍数であるような化学式をもつものの総称】
参照:ブリタニカ国際大百科事典
何やら難しそうですが、つまりは
【植物中の香りを持っている、天然の有機化合物(精油)を題材に
化学的な見地から討論しましょう!】
という討論会。
この2日間で得たこと、化学式と専門用語が飛び交う中で、重要なお話は数多にあり…
お伝えしたいことは山ほどありますが、さすがに書き切れませんので(^^;)
一番印象に残った研究結果について
少し説明させていただきます。
検証の題材は
【五感豊かな環境にいることでの腫瘍への影響】
【α-ピネン】
という、針葉樹を連想させる爽やかな香りで
【経皮吸収効果・抗菌効果・昆虫誘引効果・抗カビ効果・抗腫瘍効果】
が、あるとされている成分の、腫瘍抑制効果についての
研究結果についてなのですが…
腫瘍細胞を埋め込まれたマウスの環境を
①何もせず、普通に暮らさせる
②1日のうち5時間α-ピネンが香る環境を用意。
また、飼育室の中には遊び場等々のリラックス&リフレッシュできるものを
置いておく
上記2種類に分け、これを21日間続けた結果、なんと
②の良い香りと快適な環境に置かれたマウスの腫瘍は、
何もしなかった①に比べて腫瘍が40%減少。
結論としては
【香りの成分が移植した腫瘍細胞に直接作用するのではなく、香りとして
作用していること。
つまりはα-ピネンの香りがマウスの気持ちに安らぎを与え、その結果として
ホルモン量がUPし、免疫機能を増強させたと考えられる】
という発表がありました。
元々、単純な私は(/ω\)事務所に戻るなり
α-ピネンが
48.5%含まれるサイプレス
35.3% 〃 ジュニパーベリー
38.0% 〃 ヒノキ
36.8% 〃 フランキンセンス
10.4% 〃 ローズマリ・シネオール
これらを数滴、ティッシュペーパーに落とし~~~~~~
あぁぁぁぁぁぁぁ~~~~!
森林浴~~~~~~( *´艸`)
と、ひとりはしゃいでおりました(笑)
たまらなく良い香りにうっとりしつつ
太古の昔、自然の中で生きてきた哺乳類としての
自然回帰への懐かしさで、脳が癒されるのかもしれない…
という仮説を立てましたので、どなたか立証していただける方が
おられましたら幸いです(笑)
もちろん、今回の研究結果がそのまま人間に当てはまるかどうかは
未知の領域です。
けれど、自然を知らずに生まれたマウスたちにさえ
最適な環境という認識が届く香りのすごさに驚きと感動があった
発表でした。
ベル・クウォーレは【五感】というキーワードと
その全てが満たされる環境作りを目指しています。
空気中の成分を分析する
ガスクロマトグラフィーが1952年に開発されて
今年で63年目。
精油の世界はまだまだ発展途上なのだと感じた2日間。
けれどその分、生活や環境に役立つ成分がこれからもっと
発見されるのでは!
という、未来への希望が大いに持てた、有意義な2日間でもありました。
これからも
精油、そしてハーブなどの生活に役立つあらゆる情報を、
正しく伝えられるようもっともっと勉強してゆきますので
今後ともどうぞよろしくお願いいたします☆